アイリッシュ音楽理論

12月練習会:ライブに向けて!

2018年12月17日
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by Ryo
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皆さんこんにちは。
12月16日(日),今月のあいりっしゅ練習会が終わったので更新です。

まず一つ告知ですが,2019年2月16日(土)に,仙台のブラッサリーロイドというお店でライブをさせていただけることになりました!

詳細につきましては決まり次第追ってお伝えしていきたいと思います。

練習会もライブに向けた練習がメインとなりました。

DSC_1240

【参加者】

Hyokoさん(アイリッシュハープ)
Kanitaさん(アイリッシュフルート・ティンホイッスル)
Mさん(ギター)
Ayanoさん(ローホイッスル)
Sさん(フィドル)

Ryuseiくん(アイリッシュフルート)
Ryo(コンサーティーナ)


【練習した曲】

・Coleraine / Dusty Windowsills (Jig)
・Off to California / Jacky Tar / The Stack of Burley (Hornpipe)
 後半2曲はKanitaさんからご提案の新曲です!渋い系のチューン。

 本日の課題曲でした。頑張って覚えます。

・The Kesh / Morrison’s / Out on the Ocean (Jig)
・Sí Bheag, Sí Mhór (Waltz)

・Down by the Sally Gardens (Air)
・Toss the Fethers / Gravel Walk (Reel)
・Ashplant / Sally Garden / Concertina (Reel)
・Last Chance / Goat’s / John Ryan’s (Polka)

・Maid Behind the Bar / Black Pat’s (Reel)
・O’carolan’s Concert
・O’Carolan’s Draft
・O’Carolan’s Welcome
・Minor Bee (Jig&Reel)
・Banish Misfortune / Blarney Pilgrim (Jig)
・Virginia / Castle Kerry / Siobhan O’Donnell’s
・Earl’s Chair / Frank’s / Road to Errogie / McArthur Road (Reel)

今回はセッション的な感じでだいぶ弾きました。


また,最近記事でまとめていた,モードなどの理論的な話になったりしました。

※以前の記事
あいりっしゅ音楽理論①~教会旋法について
あいりっしゅ音楽理論②~ドリアンスケールの曲

DSC_1241



こちらは,一曲の中で構成音の同じ別のモード(スケール)に移っているケースのお話でした。
(雑ですみません……)

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あいりっしゅ音楽理論②~ドリアンスケールの曲

2018年12月2日
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by Ryo
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こんにちは,コンサーティーナのRyoです。

前回の「あいりっしゅ音楽理論①」ではミクソリディアンスケールの曲を見てきました。
http://sendai-irish.main.jp/2018/11/irish_musictheory1/

今回は,ドリアンスケールの曲を見ていきたいと思います。



アイリッシュ音楽のメロディーは,主に教会旋法(チャーチモード)で説明することができるというのは前回確認したところでした。旋法一覧

 

 

アイリッシュ音楽では,EドリアンとAドリアンがよく使われています。

マイナースケールと比較してみましょう。

Eスケール比較

 

 


Aスケール比較


通常のマイナースケールと違い,第6音が半音高くなっています。

この第6音が民族的な雰囲気を作り出している音になっているので,今回も注目して曲を見ていきましょう。

 

★Eドリアンスケールの曲の例

Drowsy Maggie (Reel)

Edorianドロージー

 

 



Morrison’s (Jig)

Edorianモリソンズ

 

 


Road to Lisdoonvarna (Slide)

Edorianロードトゥ

 

 


 

★Aドリアンスケールの曲の例

Gravel Walks (Reel)

Adorianグラヴェル

Cliffs of Moher (Jig)

Adorianモハー


Ballydesmond No.2 (Polka)

Adorianバリデズ


 

以下に,その他で有名な曲をまとめてみました。
(曲名はすべてThe Sessionの楽譜へリンクしています)

Eドリアンスケールの曲 Eマイナースケールの曲
Pigeon on the Gate (Reel)
Cooley’s (Reel)
Cup of Tea (Reel)※後半Dメジャー
Morning Dew (Reel)
Man of the House (Reel)
Tarbolton (Reel)
Ships are Sailing (Reel)
Toss the Feathers No.2 (Reel)
Dr. Gilbert’s (Reel)※部分的にEマイナー
Swallowtail (Jig)
Fig for a Kiss (Slip Jig)
Rights of Man (Hornpipe)
Fermoy Lasses (Reel)※後半Gメジャー
Kid on the Mountain (Slip Jig)※後半Gメジャー
Butterfly (Slip Jig)
Pride of Petravore (Hornpipe)


Aドリアンスケールの曲 Aマイナースケールの曲

Lilting Banshee (Jig)
Dusty Windowsills (Jig)
Scatter the Mud (Jig)
Mist on the Mountain (Jig)
Congress (Reel)
Farewell to Erin (Reel)
Sligo Maid (Reel)
Jolly Tinker (Reel)
Good Morning to your Nightcap (Reel)
Ballydesmond No.1 (Polka)
Ballydesmond No.3 (Polka)※後半Gメジャー

Carolan’s Welcome
Catharsis (Reel)※Gマイナーで演奏することも多い


以上のように,EとAのキーでは,圧倒的にドリアンスケールの曲が多いことが分かりました。

(EとA以外ではマイナースケールの方が多く見られる傾向があります)


第6音が出てこないためどちらとも言えない曲もあります。
Castle Kelly (Reel)
Lafferty’s (Reel)
Ashplant (Reel)
Orphan (Jig)


※上記の中では,前半と後半で旋法が変わる曲もあります(ジャズの理論でいうモーダルインターチェンジの一種)
構成音が同じ旋法同士で変わっています。

[例] Cup of Tea (Reel)
Eドリアン→Dイオニアン(=Dメジャー)
EドリアンとDイオニアン


↑主となる音(終始音)が異なるだけで,構成音は全く同じです!


[例] Ballydesmond No.3 (Polka)

Gイオニアン(Gメジャー)→Aドリアン

GイオニアンとAドリアン

 

★番外編
Chicago (Reel)
一見Cメジャーと間違えそうですが,終始音に注目してみるとAドリアンという曲。

 

次回はマイナースケールの曲について見ていきたいと思います!

 

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あいりっしゅ音楽理論①~ミクソリディアンの曲

2018年11月19日
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by Ryo
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こんにちは,コンサーティーナのRyoです。

練習会でスケールの話が出たので,この機会に「あいりっしゅ音楽理論」と題して私の確認の意味も込めてまとめてみることにしました。



前提として,アイリッシュ音楽のメロディーは,主に教会旋法(チャーチモード)で説明することができます。

教会旋法とは,現在のメジャー(長調)やマイナー(短調)というようなスケールや調性が生まれる元となったものです。

教会旋法には7つの種類があります。ピアノの白鍵で,ドから始まる7音の関係がイオニア,レから始まる7音の関係がドリア……というように覚えていくと分かりやすいです。

※よく「イドフリミエロ」と暗記します。旋法一覧



上の表の通り,アイリッシュ音楽では,このうち主に4つの旋法がよく使われています。

①イオニアンスケール=メジャースケール(長音階)
②ドリアンスケール
③ミクソリディアンスケール
④エオリアンスケール=マイナースケール(短音階)

特に,②と③がケルト音楽特有の雰囲気をつくり出す要因となっているようです。

★今回はミクソリディアンスケールの曲を見てみましょう。

アイリッシュの曲で多く見られるのはDミクソリディアンとAミクソリディアン

 

ADmixスケール




ADmixスケール - コピー


 

ミクソリディアンスケールは,7つ目の音(第7音)以外は普通のメジャースケールと同じです。

それでは,第7音に注目して実際のチューンを見てみましょう。



【純粋なDミクソリディアン
のチューン】
Blarney Pilgrim
楽譜→https://thesession.org/tunes/5

ブラーニー

ご覧の通り,2小節目の最後の音(C)がナチュラルになっています。
これがもしDメジャーならC#になるはずです。

この7つ目の音(第7音)が,ミクソリディアンの特徴となる音です。

 


【メジャースケールと行き来するので少し分かりづらいミクソリディアンのチューン】

Banish Misfortune
楽譜→
https://thesession.org/tunes/9

バニ①



出だしのここまでの部分を見ると,先ほどと同じ普通のmixと思えますが……バニ②

Aパート4小節目に突然C#が!

この部分はmixではなくメジャースケールだと言えます。
行ったり来たりしているようです。

 

Old Bush
楽譜→
https://thesession.org/tunes/1499

オールドブッシュ

こちらはさらに複雑。CC#が入り乱れています。
ミクソリディアンとメジャーが混ざることにより,不思議な感じ,独特の雰囲気が強まるように感じます。
伴奏のコード付けを迷うとの話をよく耳にしますが,これが原因なんですね。
(※ミクソリディアンのチューンは,メジャーで普通に使うⅤ→Ⅰの終始を使わずⅦ→Ⅰが使われるなど,コードも変わってきます。コードの話はまたいずれ……。)


【別のkeyのメジャースケールと行き来するのでさらに分かりづらいミクソリディアンのチューン】

Jimmy Ward’s
楽譜→https://thesession.org/tunes/793

ジミー①

ジミー②

始まりは普通にGメジャーに見えます。しかし,フレーズ終わりの音はD
GメジャーDミクソリディアンを行き来していると捉えられるでしょう。
上記のThe Sessionでも15人が楽譜を登録していますが,2人だけがミクソリディアンと書いています。皆さんも迷っていますね。


【途中までミクソリディアンだと分からないチューン】

最近仙台セッションでよく出る人気の(?)
The Atholl Highlandersというチューンを見てみましょう。(この曲はアイリッシュに限らずスコティッシュでも演奏されます)
楽譜→https://thesession.org/tunes/107#notes6
(クリックすると上から6番目の楽譜が表示されます。これが仙台で出ているバージョンに近いと思います)

4パートあるチューンです。出だしはこんな感じ↓

ハイランダー①

1~3パート目までは第7音が出現しません。普通のAメジャーのチューンだと思っていると……

ハイランダー②


最後のパートでようやく第7音が出てきます。Aメジャーなら第7音はG#のはずですが,ここではGの音。これがミクソリディアンを決定づける音ですね。

聞いてみても,ここだけ雰囲気が若干違うことを感じると思います。


 

以上,アイリッシュ音楽におけるミクソリディアンスケールのチューンを4パターンに分類してみました。
私自身知らないチューンも多いので,これ以外にも様々なパターンがあるかと思います。
ご意見等お待ちしています!

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